紅葉とミニマリズム。
とある秋晴れの休日。紅葉が美しい北の丸公園の工芸館へ、インゲヤード・ローマン展を観に行ってきました。工芸館は明治時代に建設され、重要文化財にも指定されている素敵な建物です。窓から差し込む光が、より美しく作品を引き立てていました。
インゲヤード・ローマンはストックホルム出身の陶工、デザイナー。日本とスウェーデンの外交関係樹立150周年を記念して、東京国立近代美術館にて日本で初めての大規模な展覧会が行われています。機能性と使い心地にこだわり高い美意識によって生まれたガラス食器や陶磁器は、そのフォルムにうっとり見とれてしまうほどです。
1982年の初来日以来、日本に特別な関心を持つローマンは、日本でもいくつかの協働プロジェクトに参加しています。
2016年には、有田焼創業400年事業として、世界で活躍するデザイナーと有田の窯元の職人技術を融合し、有田焼の新たな魅力を発信する「2016/」プロジェクトに参加。明治8(1875)年創業の香蘭社とのコラボレーションによって《ティー・サービス・セット》を発表しました。
1910年創業の木村硝子店は、プロのためのガラス製品を企画開発する老舗の硝子店。ローマンと長年交流を深めていた木村硝子店代表が「自由にデザインしてほしい」とローマンにアプローチをし、2017年に11種類のアイテムが誕生しました。
どちらも収納した時にも美しく見えるようデザインされています。
展覧会にまつわるインタビュー記事も興味深いので、ぜひチェックしてみてくださいね。
洗練された機能美をデザインする:インゲヤード・ローマン インタビュー | DIRECTION
2016年には、IKEAによるヴィークティグトコレクションと題して、手軽に彼女の作品が購入できるようになりました。
北の丸公園の紅葉は、今まさに見頃です。